開室時間 | 10:00~17:00 |
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定休日 | 日曜 |
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日本人の心と元旦について
2024年新年明けましておめでとうございます。
本年もカウンセリングルームこころ日を宜しくお願い申し上げます。
1月1日を元旦と言います。元旦とはどの様な意味合いがあるのでしょうか。諸説ありますが、元旦は1月1日の午前中を表わすと言うのです。【元】は「物事の起こり始まり」と言うことで1月1日を表わします。【旦】は「朝、明け方」を意味し、1月1日の午前中を表わします。なぜ午前中かというと【旦】という漢字は、日は「太陽」で、_は「地平線・水平線」を表わし、つまり地平線・水平線から太陽がゆっくり昇ってくるという、漆黒の闇夜から徐々に朝ぼらけとなり、一日の幕開けとなるわけです。「初日の出を拝む」という慣行が日本の伝統文化となっています。また、「一年の計は元旦にあり」と言います。類義で「一日の計は朝にあり」とも言います。「早起きは三文の徳」と言われ、早起きは健康にも良く、何かとご利益があると諭されます。医学的にも人間の脳の活動は、午前中に最も能率が上がりますので、上記のことわざは縁起を担ぐだけでなく、誠に理にかなっていると言えます。
2024年の初めにあたり、一年の計を立ててみては如何でしょうか。
精神的DV被害を保護閣議決定について
2023年2月24日付けの共同通信の記事を添付します。【政府は24日、ドメスティックバイオレンス(DV)防止法改正案を閣議決定した。被害者への接近などを禁止する保護命令の対象を、暴力といった身体的DVだけでなく、言葉や態度で相手を追詰める「精神的DV」の被害にも拡大。命令違反の罰則も強化する。施行期日は2024年4月1日。今国会での成立を目指す。
DVは近年「長時間、正座させて説教する」「相手の行動や交友関係を制限し自らの支配下に置く」など形態が多様化。内閣府によると、24時間態勢の相談窓口事業では、相談内容の約6割が精神的DVを含む。保護対象を広げることで対応の強化を狙う。
保護命令は、裁判所が被害者の申し立てに基づき、加害者に付きまといや繰り返しの電話連絡を禁じる制度。現行法では、対象となるDV被害を、身体的暴力のほか「生命や身体に対する脅迫」にかぎる。
改正法は、DV被害に「自由、名誉、財産に対する脅迫」を追加。通院を必要とするような精神的被害があれば、裁判所が保護命令を出せるようになる。
ドメスティックバイオレンス(DV)の定義は広範で多様化しています。厄介なのは、DV被害はなかなか表出しにくいという盲点があります。加害者に対する恐怖心や拘束力など、被害者が告白できない密室環境がネックとなっています。今回の被害者を保護する閣議決定は、DV被害者にとって心強い援護になると思います。DV被害に苦しんでいる方々にとっての救済手段として、政府・行政・地域コミュニケーションが一つとなって、DV被害がなくなるように対策を更に強化してもらいたいと思っています。
離婚で立ちはだかる親権争いについて
離婚の際に必ず起こる親権問題。父母の間で親権の奪い合いが立ちはだかります。全く身勝手な、真っ当な家庭を築けないことを差し置いて、子供の親権を奪い合うわけですから、我子の身上を全く省みない、親のエゴにはあきれます。熟年離婚が増加している現在、カウンセリングの相談にも、親権に係わる悩み事が多くなっています。
民法の改正により、2022年4月より、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。結婚している間は、両親が親権を持っていますが、離婚するとどちらか片方が親権を持つことになります。この親権は、2022年4月から子供が18歳になるまでのものとなりました。つまり18歳以上の子供であれば、親権を決める必要がないわけです。ただし、親権と養育費は異なる問題ですので注意が必要です。簡潔にまとめると、親権とは、①財産管理権②身上監護権を指します。
夫婦間で親権や養育費等離婚の際の案件について、話し合い合意します。互いの合意の上で公証役場で公正証書(離婚協議書)を作成します。
家庭裁判所で話し合いが行われます。これは夫婦間の協議では解決がつかなかった場合に、夫婦関係調整(離婚)調停という手続きを家裁に対して行います。調停が成立しますと、調停調書が作成され、法的効果が発生します。調停が破綻したときには、裁判所への訴訟手続きへと進みます。
協議離婚・離婚調停が不調の場合は、家裁に訴訟を起こすことになります。裁判では夫婦両者が主張をぶつけ合い、主張の立証や尋問を行い判決が出ます。
親の事情で離婚騒動が勃発、それに巻き込まれる子供達。子供の気持ちは軽視され、親は親権を巡って争います。離婚に至る原因経緯は人様々ですが、子供の心のケアを最優先に考えたいものです。
日本の子どもの精神的幸福度ワースト2位について
ユニセフ報告書「レポートカード16」により、日本の子どもの実態が明らかになりました。日本の総合順位は先進国38カ国中20位で、3つの側面(カテゴリー)を見ると次のような順位となっています。
子どもの死亡率の側面と、栄養不良を表わす肥満率の指標分析です。医療制度が充実している安全面で優れている社会です。食習慣や食育文化が反映されていて優秀です。
高い学力の側面と社会的スキルの側面の指標分析です。数学・読解力面の基礎学力習熟に達している子どもの割合は、ベスト5に入る学力を備えています。社会的スキルでは、すぐに友達ができると答えたのは、38カ国中ワースト2番目で、人間関係の繋がりを築きにくいことがわかります。小さいころから塾通いで外遊びの時間が減ったことも一要因として考えられます。
生活満足度のポジティブな側面と、自殺率のネガティブな側面の指標分析です。生活に満足していると答えた子どもの割合が最も低い国でした。生活全般への満足度も62%に留まり、生活に対する充実度が他国と比べて低い結果となっています。自殺率も平均より高く、生活面での精神的重圧が高いことが伺えます。
精神的幸福度が38カ国中37位であることは、大変ショックな結果となりました。「レポートカード16」では、より多く外で遊ぶ子どもの方が、より幸せであるという結果が示されました。外遊びの機会は、子どもの幸福度に関係します。広々と自由に遊べる空間が少ないという社会的環境的側面と、塾通いという家庭的教育的側面が大きく反映していることがわかります。また、子どもの自傷行為が増えています。自傷行為の初見が思春期の中学生からでしたが、最近では、小学生にも顕著になってきています。SNSなどの情報を真に受けて、まねをするケースが見られます。これはまさに、日本の子どもの精神的幸福面に対する警鐘です。共働き世帯が増え、家庭内のコミュニケーション不足も一因です。大人が子どものサインに気づかなければ、ますます子どもの置かれる立場は追詰められていきます。国や自治体のきめ細かい施策が急がれます。子どもの気持ちを理解してあげる事が何より大切で、カウンセリングを受けることが一助になります。
コロナ禍に負けない【3つの幸せホルモン】について
脳内から分泌されるホルモンで、自律神経の安定に欠かせない神経伝達物質のことです。人間の脳には100種類の脳内ホルモンが分泌されていますが、その中でも人間の精神的安定をつかさどるために分泌される【幸せホルモン】が次の3つに代表されます。
セロトニンは、自律神経を調節するための重要な神経伝達物質です。日中の活動に優位に働く交感神経と、身体を休める時に優位に働く副交感神経にとって重要な物質です。このセロトニンを体内に供給するための方法を紹介します。
初めに、セロトニンの原料となるトリプトファンを摂取します。トリプトファンは、必修アミノ酸ですので、食物から取り込みます。代表的な食物としては、クルミ・バナナ・卵・牛乳・ヨーグルト・納豆などに多く含まれています。次に、日光浴をかねて軽めの運動をすることで、セロトニンの分泌を活性化します。20~30分のウォーキングが適しています。負荷をかけずに、マイペースで行うことが大切です。無理することで、逆にストレスを感じてしまうので、留意して下さい。負荷をかけずに継続することで、効果が表われます。
オキシトシンは、ストレスの軽減や緩和に効果を発揮するホルモンと言われています。
初めに、オキシトシンの特徴は、スキンシップによって分泌が促進されると言われています。例えば対話で互いの信頼関係を確認することで、精神的安定が図れることにより、オキシトシンが分泌されるのです。次に、オキシトシンの分泌を促す方法として、人間関係において【思いやり】【慈しみ】【労い】と言った寛容の気持ちを持つことで、オキシトシンが増加したという研究結果も出ています。
ドーパミンは、人間が生きていくために必要な意欲を促し、幸福感を醸成するための大切なホルモンです。
初めに、ドーパミンは、食物から補うことができます。ドーパミンの原料は、チロシンというアミノ酸で、乳製品(発酵食品)や豆類(きな粉)から摂取できます。次に、手の届く目標を設定してみます。目標を達成することで、達成感が得られます。そのことで、自信に繋がります。自信がわけば意欲が出てきます。意欲がわけば、次の目標に向かってポジティブな考え方にシフトします。これは、ドーパミンのホルモンが活性化しているからです。
不要不急の外室の自粛や、日常生活の変容、また、リモートワークやテレワークなどによる在宅勤務の身近な変化が、徐々に身体中をストレスに縛り付けられている現実が横たわっています。
この3つの幸せホルモンの分泌を促すことで、コロナ禍を乗り越えてほしいものです。
「自己教示法で自分を変える」について
自己教示法(selfーinstruction)は認知行動療法の1つです。
一言で言いますと、自分の言葉で自分自身に教示を示すことにより、それが自身への暗示となって、自分自身の考え方や行動を変容させる技法です。
「1つ1つ丁寧に積上げてきた習練を実行すれば必ず成功する」
「このままでは辛い。でも自分だけが辛いわけではない。必ず楽になれる。悲観的に考えるのではなく、肯定的に考えよう。今できることに最善を尽くせばいい。」
声に出して唱えても、心の中で繰返しつぶやいても結構です。自分自身に言い聞かせましょう。
人間は2つのことに同時に注力することはできません。ですから、肯定的な考え方を唱えることにより、否定的不安感は弱められます。このことにより、肯定感が受け入れやすくなり、否定的不安感は緩和されるのです。
イメージトレーニングはここから起点となっています。この方法で、自己変容ができるようになったら、自身に対して評価をします。「やればできる」つまり自己肯定です。
これは、自律訓練法と繋がる部分があります。セルフコントロールすることにより、いつでもどこでも、自身の心理的安定を維持できることになります。
子供の衝動性のコントロールに大変有効な技法です。また、社会のあらゆる場面において、自己の衝動的行為をコントロールできるように行動変容することができるようになります。第三者に対しての怒りや苛立ちを回避するだけでなく、自分の主張も冷静適切に表明できるようになります。
ストレス状態回復へ向けた取り組みについて
長引く新型コロナウィルス感染に備えて、外出自粛を行っている私たちにとって、ストレスの蓄積による身体の変調は深刻な問題です。これ以上、体調を壊さずにストレスの軽減をするために心がける3点を記します。
自宅の中で、自分自身が安心できる場所、リラックスできる場所、居心地の良い場所で過ごしましょう。とは言っても、雑然とした室内環境では、気分は落着きませんね。はじめに、整理整頓を心がけ、すっきりとした気分になることです。
私たちの心理には、安心で安全な場所が確保されると、自律神経が落着きます。防衛本能から解放され緊張感から解きほぐされます。
身体はリラックスし、それによって自然治癒力が高まります。ONとOFFの切替えが大事で、日常生活の中で活動時間と休憩時間を交互にとることが大事です。交感神経と副交感神経を交互に使うことで、自律神経の消耗が防げるわけです。
外出自粛の解除に向けての準備をしましょう。とは言っても、活動量を急に100%に持って行くことは不可能ですし、身体に負荷が掛かることによって逆にストレスが発生します。そこで、ゆっくり徐々に自分の活動量を増やすように心がけましょう。そのための方法としては、カレンダーに自分の行動(活動)スケジュールを記して、それを実行することを心がけて下さい。
自分のペースを可視化することで、ペース配分を確認できコントロールできます。平常時を100%するためのモチベーションを徐々に高めていきましょう。
無理をしてはいけません。自然体で楽な気分を感じながら行うことが大事です。苦痛を感じるようなタイトなスケジュールを立ててはいけません。「今日は~しなければいけない」とか「~してはいけない」というような義務的な縛りを自分にかけないような、柔軟な思考で参りましょう。
自身に無理な負荷をかけては全く意味がありません。負荷が掛からないようなスケジュールを継続させることが大切です。
ストレスは、精神的肉体的に負荷が掛かることで発生することを忘れないようにして下さい。従って、ストレス状態を回復させるためには、心身ともに負担が掛からない程度に行動(活動)を行い、それを一歩一歩継続していくことです。少しずつ身体を慣らす事が大事です。決して無理をしてはいけません。
それでも心が苦しい場合は、カウンセリングを受けることをお勧めします。
外出自粛時のストレス反応について
新型コロナウィルスの猛威によって自粛が続く中、ストレスが想像以上に溜まっています。そのため、鬱症状をはじめ精神疾患が急増しています。
私たちのストレスに素早く対処するポイントを記します。
身体にストレスがかかることにより、人間の身体にさまざまな症状が表出します。イライラ感・短気・不眠・動悸・めまい・頭痛・気分が落ち込む・寝汗などです。自分では気づかない症状があるため、気づかず症状は悪くなります。そこで、家族など身近な人に普段の自分と比較して変化があるか客観的な目で判断してもらうといいでしょう。
ストレスが蓄積することにより、気持ちがいらだち落ち込んでいきます。ゆっくり時間をかけて治療することが望まれます。大きく三つの治療方法があります。第1に【薬物療法】です。心療内科で診断を受け、症状に適した処方を受けることが回復に効果的です。
第2に【カウンセリング】です。自分を見つめ直し、カウンセラーに思いを話す事で、気持ちを解放させましょう。自律神経のコントロールを指導してもらいましょう。
第3に【生活環境の見直し】です。気分転換は気持ちを切替えるのに最適です。気分が晴々となります。部屋の模様替えや書棚の整理やガーデニングなど、見慣れた環境を変化させることで居心地が良くなり、気分も爽快になります。自分の気持ちも変化するわけです。
ストレスは自律神経のバランスが壊れることが一因です。自律神経は交感神経と副交感神経でバランスをとっています。交感神経の使いすぎによりストレスが蓄積し、身体に変調が生じます。身体への負荷を軽減するためには、副交感神経を優位にする必要があります。大切なのは身体を休めることです。睡眠を十分とることで、副交感神経が優位となり、身体に滋養を与えリラックスできます。
生活リズムを整えて生活しましょう。規則正しい生活時間を維持することが大切です。また、部屋に閉じこもるのではなく、散歩や日光浴も気分転換になります。
しばらくは体調に好不調の波が出ますが、徐々に改善することでしょう。焦らずにゆっくりと治療することが大切です。緊急事態宣言には出口がありますので、ありのままの現実を受止めましょう。
メンタルヘルスを心がけて下さい。カウンセリングは有効です。
脳腸相関とセロトニン分泌について
脳と腸は身体のバランスを正常に保つために、常に情報を交換し合い、健康を維持するために重要な係わりを持っています。
セロトニンは、精神の安定に欠かせない脳内物質です。セロトニンの大部分は消化器官に存在していて、脳へ伝達され分泌されます。
セロトニンの分泌を促す方法を紹介します。
日光を浴びることで、神経伝達物質が分泌されます。朝起きたら、室内に自然光や外気を入れて、身体を目覚めさせます。30分位は日光浴を心がけることで、脳を刺激し活発に働かせることに繋がり、脳内物質であるセロトニン合成が活発になります。
運動はセロトニンの分泌に効果があります。有酸素運動、深呼吸など、一定のリズムで身体を動かすことで、セロトニンの分泌を促進させる効果があります。また、観戦・観劇・鑑賞・観覧などで感情を高揚させることが、セロトニンの分泌を促すことになります。
セロトニンの分泌を促すのに効果があるのが食事です。食事で特に摂取したい物として、必須アミノ酸が多く含まれている食品です。マグロ・乳製品・大豆製品・バナナなどがあります。セロトニン物質を生み出すためには、これらの食品が効果的です。勿論、効果的と言っても、偏った食品摂取は逆効果ですので、バランスをベースに工夫することです。
セロトニンは、脳内の神経伝達物質であり、精神安定のために重要な鍵を握っている物質です。精神安定のための90%を締める役割ですので、欠かせない物質といえます。セロトニンが不足したり分泌が妨げられたりすると、精神不安定となり鬱病や不眠症・パニック障害・ストレス障害などの原因となります。従って、日常(日光を浴びる・運動・外出を行う・食事から摂取)を心がけ、規則正しい日常生活を心がけることが大事です。
セロトニンは脳腸相関という役割を担っています。脳と腸は神経で繋がっているのです。セロトニンの大部分は消化器官に存在していて、脳へ伝達され分泌されます。ですから、消化器官が悪い人は、セロトニンの分泌が円滑に伝達できないことが解ってきています。現代社会はストレス社会であり、自律神経が乱れることで、腸管免疫力は低下します。腸内環境を整えることで、セロトニンの分泌を正常に保つことができるのです。また、カウンセリングにおいて自律訓練法を行うことで精神の安定を図ることができます。
セロトニンは人間にとって欠くことができない大切な物質であることを覚えていて下さい。
パニック障害を克服するために
以前、事例紹介で、パニック障害について記述しましたが、改めてパニック障害のポイントについて記します。
パニック障害は、①突発的発作②予期不安③広場恐怖という症状が表出する病気です。身体の異変については、動悸・めまい・吐き気・過呼吸・冷や汗・などの症状などが表出します。しばらくすると、症状は一端治まりますが、再び発作が起こるのではないかという不安から、心の動揺が生じます。
誰もいないところで発作に襲われた時、誰にも助けてもらえないという不安から、広域に対する不安が心を縛り付けます。
パニック障害は上述の①②③の負の連鎖によって、行動制限することで、安全な場所である自宅から一歩も出られなくなることもあります。
初めに、問診票により、どの様な場所・状況でどの様な症状が表出したのかを確認します。
次に、血液検査・心電図・心エコー・レントゲン検査などの精密検査を行います。
検査結果により、適切な診断が出され、処方による治療が開始されます。
治療は、2つの方法によって行われます。
①薬物療法では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬が用いられます。
②心理療法では、認知行動療法(思考や行動を変えて不安を緩和する療法)により、何が発作を引き起こす要因かを確認し、阻害要因に徐々に身を置くようにして、発作を起こすことなく環境に順応する様に、カウンセリングしていきます。
パニック障害の治療は、根気が必要です。薬物療法とカウンセリングを駆使しながら、継続治療することが大切です。油断すると再発することもありますから、カウンセリングを継続的に行うことで、パニック障害のメンタルケアをすることが大切です。
セロトニンは、精神安定に大きく作用しています。セロトニンが不足することで、精神のアンバランスが生じますので、セロトニンを摂取することが大事です。
薬以外で摂取するには、豆製品や乳製品、小麦麦芽や牛肉豚肉、赤身の魚肉などを食すると効果的といわれています。
セロトニンを分泌するのはセロトニン神経で、適度な運動を心がけ、日光浴をすることは分泌を促し、脳を活性化するといわれています。
規則正しい日常生活と食事を心がけることが大事なことです。
ストレスフリーのすすめ
【心拍数は健康のバロメーター】
私たちは、緊張状態におかれると、心臓がドキドキと早く鼓動します。なぜでしょうか!心拍数は、私たちの生命にとって大事なシグナルとなって、常に発信されています。心拍数は、バイタルサイン(生命徴候)と言われるほど大切なのです。
ストレスフリー(安静時)の自分の心拍数をご存じですか。一般的には、個人差はありますが、1分間に60回~80回が正常の範囲と言われています。それ以下でも以上でも身体に異常な箇所がある可能性があります。
心身に緊張したストレス(戦闘状態)を感じると、心拍数は早くなります。早くなると言うことは、血液をどんどん体中に送っている状態ですので、血圧が上がります。心身ともに緊張状態(戦闘状態)が生まれ、その状態が続きます。つまり、恒常的にストレスが継続されると、心身は、その負荷に耐えきれず、身体のあらゆる機能に疾病(脳・心臓・内臓・視聴覚など)が発生するリスクが高くなります。
心拍数の回数は、呼吸のリズムと相関関係にあります。私たちは、緊張した場面に陥ると、呼吸が速くなります。その時、呼吸は浅くなりますので、より多くの酸素を体内に取り込もうと、ますます呼吸は早くなるのです。当然それと相まって心拍数も早くなり、血圧も高くなります。血圧を測定する時、2度計ることがあります。1度目は緊張しますので、血圧が高くなる。そこで、数回ゆっくりと大きく深呼吸をしてから計り直すと、血圧は1度目より下がります。これは、自律神経のバランスと深く関係しています。
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。緊張状態・興奮状態では、交感神経が働き、リラックス状態・安静状態の時は、副交感神経が働きます。
つまり、前者は緊張状態から呼吸が速く、心拍数も多くなり、酸素を供給するエネルギーが優先されるため、交感神経がフル稼働するのです。逆に、安静状態の時には、大量の酸素は必要ないので呼吸はゆっくりですみ、心拍数も少なくなり、落着いた状態が保てます。これは、副交感神経が優先されているからです。
私たちは心拍数でその時の心身の状態をセルフチェックする事ができます。自律神経の副交感神経がメイン(精神安定状態)になるような、セルフマインドを心がけることが大事で、これがストレスフリーと言うことです。
自分の安静時の心拍数を是非確認して下さい。
1】仕事に負荷をかけない。マイペースを心がける。
2】物事をシンプルに考える。余分な気をつかわない。
3】他人は他人、自分は自分と割り切る。見栄を張らない。
4】無駄に時間を浪費しない。有意義な余暇の時間を作りだす。
5】リラックスしてくつろげる自分の居場所を見いだす。
6】生活にリズムとテンポを作る。ゆったりとしたオリジナルのルーティーンを作る。
日常、ストレスを溜め込まない生活習慣を心がけることが大事です。
ストレス社会の中で、今や現代病となった鬱病。ストレスフリーを心がけることで、快適な日常生活が送れることを願っています。
常に自分のベストの心拍数で日常生活が営まれるよう、生活習慣の整備を心がけて下さい。
ストレスから気持ちが沈みがちで、鬱ぎがちな方、自分に合ったストレスフリーが見つからない方は、是非、カウンセラーに相談して下さい。お待ちしております。
ミドルエイジクライシスにならないために
ミドルエイジというと、人生80年の中間点です。丁度働き盛りで中間管理職として責任ある立場です。定年までは20年から25年は働かねばなりません。立場上、上司と部下の狭間で、双方から突き上げられるプレッシャーを受けます。また、先行きの自分の最終ポストが見え始め、優秀な部下に追い越されるのではないかという不安感にさいなまれることもしばしばあることでしょう。ストレスが溜まる年齢で、悩みも多い年齢がミドルエイジです。
一方、家庭では、まだ子供が成人に満たない時期でもあり、しばらくは教育費等にお金がかかる時期でもあるので、働いて稼がないとやっていけないと言う現実があります。つまり、今の現状を何とかしたいと思っていても、自分を取り巻くさまざまな条件から、身動きがとれない八方塞がりの状態となり、自分のアイデンティティーを見失う時期でもあるのです。
まさに、ミドルエイジクライシス(中年の危機)に陥ってしまうことになります。思い詰めると、心身に疾病となって表出する事になります。不眠・食欲不振・憂鬱感・頭痛・内臓疾患等、深刻な事態になりかねません。
誰もがさしかかる年齢の壁をどの様に乗り越えたらいいのか。ただ、愚痴を言っても何も解決しません。自力で動き出すことが大事です。
今の仕事以外に自分がやってみたいことがあるならば、それを具現化するためのタイムスケジュールを作ってみては如何でしょうか。
入試でもそうですが、6割から7割採れば合格です。100点満点を採る必要はないのです。その気持ちで、今の仕事をこなしていくことが、今後ストレスを軽減して気持ちに余裕が生まれる原動力となります。頑張りすぎた自分を捨てると言うことです。
自分の人生にとって何が大切なのかを、もう一度自問自答してみましょう。自分にとって本当に価値ある人生という時間を生み出すために、努力する事が大事です。
ミドルエイジを迎えた今、今までの様ながむしゃらな働き方から、一歩引いたスローな働き方をすることで、自分にとって大切な物を見失うことなく、将来への設計図を描くことができるのではないでしょうか。
今まで気づかなかったライフスタイルや、価値観に気づくことができるのではないでしょうか。
ミドルエイジは、自分を見直す絶好のチャンスなのです。人生の後半戦を心豊かな人生にするために、どうぞ設計図を描いてみて下さい。
ふと!自分がミドルエイジクライシスに陥っていると感じているならば、カウンセラーに相談して下さい。お待ちしております。
三つ子の魂百まで
乳幼児育児中のお父さんお母さん、ご苦労様です。「三つ子の魂百まで」誰でも聞いたことのあることわざです。これは、生後3歳くらいまで親からの愛情や環境によって育まれた性格・気質は、百歳になっても変わることはないと言う格言です。
乳幼児の目を見て、笑顔で語りかけて下さい。スキンシップをたっぷり行って、愛情を注ぎ込んで下さい。
乳幼児も親の顔を認識していきます。親の笑顔には、笑顔で返事をしてくれます。
笑顔は乳幼児の健やかな成長の原動力です。豊かなこころを育みます。
規則正しい生活リズムが育児の原点です。健やかな成長のために乳幼児中心の生活リズムを大切にして下さい。家族の中心は赤ちゃんです。
生活環境に気を配りましょう。
昔(江戸時代)の人は次のように心得ていました。三つ心・六つ躾・九つ言葉・十二つ文・十五つことわり(道理のこと)で末決まる。このように子育ての手ほどきを心得ていました。
実は、医学的にも3歳くらいで、脳内神経細胞の80%が完成され、将来の人格を形作る根幹ができあがることが検証されています。脳の発達は、感受性・思考力において生後3年間でめざましい急成長を遂げます。
「三つ子の魂百まで」とは、どんなに文明が進歩しても変わることはなく、今でも育児の原点となっています。
3歳までに形作られた性格は、大人になっても簡単には変えることはできません。それだけに、3歳になるまでに、たっぷり愛情を注ぎ込んで、乳幼児の健やかな発育に傾注して下さい。特に母性愛が乳幼児の情操を豊かにすると言われています。
国際的にも臨床結果により、性格に支障がある子供は、3歳までの育児に両親の関与が薄いという結果が出ているそうです。
育児には大変な体力と忍耐力と愛情が欠かせません。3歳までの育児を大切に育むことによって、お子さんの健やかな成長の糧となります。お父さんお母さん頑張って下さい。
子供の夢の原動力
子供の成長力は無限大です。身体も成長しますし、それに伴って脳も成長します。親は子供の健やかな成長を促すことが求められます。
幼少期は、夢を画用紙に絵で表現します。小学生になるとたどたどしい文字で夢を語ります。中学生になるとより具体的に夢を表現します。更に高校生になると現実が見えてくるため、夢の表現はリアルになります。そして数年後に現実の姿が現れます。
・感動できる場を作る→本物に接する
・共有できる場を作る→親子で共同作業
・集中できる場を作る→物作り・読み聞かせ
・叱るより褒めろ、褒めるより性格を認めてあげる。
→褒められ上手に育ててはいけない。常に親の顔色を覗う子になる。
・自分で選ばせる→親が誘導してはいけない。選ばされたという意識が子供の心の中に固着してしまう。
大事な事は、子供の小さなこころに大きな夢を抱かせるチャンスを親が与えることが大事です。
子供が夢を抱くことによって、これから進んでいく希望に満ちた人生のサポートをさりげなく援助していくことが親の使命ではないでしょうか。
親の背を見て子は育つと言います。親として尊敬される人生を全うしたいものです。子供は親のコピーではありません。個の人格を尊重して、健やかな成長をバックアップしていくことこそ親の役割です。
子供のワクワクした夢を叶えようという気持ちを、あたたかく見守り応援して下さい。親は応援団長です。ただし、決して出過ぎないように!
子供は親の応援を追い風にして、本来の自分に自信を持ち、夢を描く原動力(エネルギー)とします。
こころに栄養補給
日々ストレスと闘っている皆さんにとっては、こころは疲弊していきます。我慢していると身体に変調が表れます。頭痛・肩こり・めまい・不眠・倦怠感など、人によって変調の表出は様々です。放っておくと鬱状態になりかねません。こころを元気な状態に戻しましょう。そこで2つの栄養補給を試してみて下さい。
静かなところで、好きな読書にふける。
お気に入りの音楽を聴きながら、コーヒータイム。
温泉に入って、緊張した身体をほぐす。
普段できない昼寝をする。
森林浴をして、身体と心にマイナスイオンをチャージ
※以上は一例です。
たっぷりと休息をとって、枯渇したこころの状態を潤します。
思いっきり遠出のドライブ
映画鑑賞や観劇後、外食
友人とスポーツ三昧
家族で大好きなバーベキュー大会
行楽地でデート
※以上は一例です。
楽しいという気持ちをこころにため込んで、エネルギーチャージすることで、こころの元気を取り戻します。
毎日積み重なるストレスがこころを疲弊させていく。
その日の気分や体調の状態を見定めて、毎日何か一つ実行してみましょう。自分1人でできることをリストアップして下さい。(自分がリラックスできることを複数書き出す)
例えば、ぶらっと散歩・コーヒータイムを堪能する・普段よりゆったりと湯船につかる・ヒーリング音楽を聴く・静かな部屋で読書・帰宅時にちょっと寄り道など・・・
今日実行したことをカレンダーに記入する。記録することでフィードバックでき、自分にとってベストなリラックス方法が見えてきます。
親子で共感(父子関係)
いよいよ4月27日から最長10連休のゴールデンウィークが始まります。日頃仕事中心で、毎日子供の顔をじっくりと見る時間も無いお父さんも多いことでしょう。そんなお父さん達にとって、この連休は父子の絆を確認する絶好のチャンスです。
テーマは「親子で共感・父子関係」です。毎日何か一つ短時間で些細なことで良いので、子供とふれ合って下さい。今日は3つのふれ合い(キーワード)を紹介します。
お父さんがコックとなって、ランチをつくって、家族皆に振る舞いましょう。テーブルを囲んでできる料理です。コミュニケーションをとるためです。例えば、ホットプレートでできる料理(焼きそば・お好み焼き・ホットケーキ・バーベキュー)など、日頃はお母さんが食事を作るのですが、この場はお父さんの存在をアピールできます。「お父さん美味しい。料理上手だね。」の子供の笑顔と一言で父子の絆はガッテンです。
近所の公園で一緒に遊んだり、スポーツを楽しんだりしてみましょう。かけっこをして、「どっちが速いか競争しよう!」すると、子供は父親に負けじと競争意識が増し真剣に走ります。その時こそ、子供の成長を確認する良いチャンスです。決して力を抜いて走ってはいけません。父子で真剣勝負をしましょう。子供にお父さんを負かそうという目標が生まれるからです。
お父さんの裏技(得意技)を披露してみては如何ですか。「へぇ~お父さんすごいな~」と子供に言わせましょう。その時の子供の笑顔は宝物です。子供に裏技を伝授してあげて下さい。子供は目を輝かせながら夢中になって技を習得しようとすることでしょう。
キーワードはふれ合いです。その根本はコミュニケーション
子供にとって、小さな感動の積み重ねが大事です。「明日は昆虫を捕まえよう」という、明日への期待を込めたメッセージも大事です。日頃ふれ合いの少ないお父さん!この連休は親子のふれ合いをキーワードとして、是非一考して下さい。子供の身体は小さいけれど、心の中は夢と期待でどんどん大きく育まれて行きます。
このゴールデンウィーク中に親子で共感できる場を作って下さい。
不安の捉え方。
人は誰でも多かれ少なかれ不安を抱きながら生活しています。
不安の程度を増強させない捉え方を紹介します。
コップに注がれる水を見て、「もう8分目だ」という捉え方と、「まだ8分目だ」という捉え方の違い。
これから起こるべきことをどの様に捉えるか。
入学試験の時に難問があったらどうしようか。
「苦手な問題が出題されたら、たぶん解けないだろう。もう合格は無理だろう」という捉え方と、「苦手な問題が出て解けなくても、他の人も解けない問題はあるので、合格する可能性はある」という捉え方です。
常にネガティブに物事を捉えるのではなく、ポジティブに捉える事が大事です。
身の回りで不幸な出来事が起こったらどうしようか。
「不幸な出来事が起こったら、いても経ってもいられない。もうそうなった時には、絶望的になり不幸になる」という考え方と、「長い人生の中で、不幸な出来事は起こるだろう。でも自分1人ではないので、それを乗り越えて行くことはできる」という考え方です。
不安を増強させない見方・考え方・捉え方を心がける事が大事です。
我が身に不幸な出来事が起こったらどうしよう。
「自分の身に不幸が襲ってきたら、もはや終わりだ。今までこんなに一生懸命生きてきたのに、なぜ、災いが降ってきたのか。絶対にこんな事があってはならない。私は不幸な人間だ」という考え方と、「生きている中で、時には不幸に見舞われることもある。だからといって、これで終わるわけではない。これからたくさん幸せな良い事もあるだろう。前向きに生きていこう」という考え方です。
前者の考え方と後者の考え方では、受ける心の痛手は大きく異なります。
万人、不安のない人はいません。大小重軽不安は持っています。
不安に思う気持ちの捉え方・考え方・見方一つで変ります。
このような考え方を心がけてみては如何でしょうか。
「不安はよりよく人生を生きていくために必要な栄養素である」という捉え方です。
不安を回避することや、不安を増強させる見方に固着するのではなく、不安と仲良しになるという考え方、自分1人が不安を抱えているわけではないという考え方に変えて行きましょう。そして共感してくれる人にありのままを話してみましょう。心が軽くなるでしょう。